クリニック|建築家の設計事例

 § さくらクリニック 設計コンセプト § 地域医療に根差す心身共の癒しに溢れる診療所
   『地域の中で体だけでなく心も癒される様な存在となれるクリニック』
   『病気で元気のない人々に生きる力を与えたい。』

富山県黒部市にある企業診療所です。

サービス付き高齢者向け住宅(ワンルーム20㎡4戸、1DK40㎡4戸)、24時間対応在宅療養支援診療所、24時間訪問介護・看護事業所を併設した複合建築物です。

「歯科に見えないように。」という院長先生の要望に、カフェやホテルのような雰囲気で答えました。また、完全個室の診療室という地方では珍しい落ち着けるスタイルを採用しました。

明るく地域の顔となる診療所となるよう、待合室・リハビリ室の採光に気を使い、大きな窓を取った一方、庇をより深くすることで、冷房暖房の負荷の低減を狙っている。また整形外科という診療科目で全ての人が利用しやすいようユニバーサルなデザインを心掛けた。

物の形を周辺の住宅のスケールに合わせた形状としながら、地元千葉県産のサンブスギを外壁材として採用しており、地域の材料を使いながら周辺環境を捉えた建築としました。杉板や松などの木材は内部空間でも積極的に採用して、医院に必要な清潔さと患者の居心地の良さが共存した診療空間をつくりました。

内科の一部は残るため、そのイメージを残しながらも壊さないように、また新しくなる部分での変化を求められた。自然の風合いを好むクライアントに対し、全体をイメージ付けるルーバーの選定には気を使い、デザイン・耐久性・耐候性・難燃性に優れた人工木材のルーバーを使用した。

美容皮膚科にも力を入れていくことから、女性が好む清潔感、ホテルのような落ち着きのある高級感を求められた。外観は皮膚の柔らかさを表現するため、漆喰を用いた。待合室は間接照明を用い柔らかい光による空間の広がり、奥行き感を演出し、夜間は昼とは違った落ち着き感のある空間としている。

長さ80mの敷地を有効に使い、複雑な機能的要望を満たすため、多くのケーススタディを造って計画の整理をした。最終的には住宅と診療所の2つのL字形を組み合わせ、内部と外部の調和と統合により豊かな空間を造ることを目指した。

エネルギーを削減するため、透析センターはフィンのヴェールを纏っている。南側ファサードは太陽光に追従して開閉し、地域の新たなランドマークとなっている。

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