細長い土地の間取り

ユーザー 設計工房 be with 海野剛 の写真

間取りを検討する際どのような敷地であっても、良好な住環境(採光や通風の確保)を整えることに十分配慮したいものです。
細長い敷地で隣家が近接している場合、中庭(ライトコート)を設けて採光を取り入れたり通風を
確保したりするのはいかがでしょう。
この方法は視線を気にせず採光を得ることが出来るため、細長い敷地の場合などによく見られる
間取りの考え方です。

住環境以外にも、建物の構造でも気を付けたい点があります。
一般的な住宅だと木造在来工法が多いと思いますが、耐力壁に要注意です。
建物長手方向の耐力壁は問題ないと思いますが、建物短手方向の耐力壁が確保しずらいことが
あります。(細長い敷地だと建物も細長い形になることが多いです。)
不足しないよう、たくさんの耐力壁を設ければ良いのですが、多くの壁のために空間が細切れになり使いにくい物になったり、広がりが損なわれ窮屈に感じてしまったりすることがあります。
工夫としては、個室などを耐力壁量が多く必要な1階に設けて、耐力壁量の少なくて済む2階に
リビングなどの開放性が要求されるスペースを設ける。
また、耐力壁自体を可視性のあるものにするという方法があります。鉄筋や筋交いなど線材
(これに対して合板などは面材)を表しで使うことで空間の広がりを損なわないで、構造にも
配慮できます。

最初に書きました通り、これらのことはどのような形、大きさの敷地であっても当てはまることで
すが、形状が特異なものになるほど、工夫を凝らすことが必要になります。