ワンルームマンション条例

ユーザー ❨株❩アトリエ Y&R 栗城裕一 の写真

 20世紀後半から、ワンルームマンションにいろいろな規制を設けるようになり、21世紀に入ってからさらにそれが強化されてきたというのが現状です。
 基本的に各自治体が独自に要綱等を設けて、小面積の単身者向け集合住宅に様々な規制を設定しているというのがワンルームマンション条例です。
 概ね最低面積が25㎡から28㎡くらいに設定されています。そのほかに自転車の置き場所や、住戸の戸数、ゴミ収集場所のこと、緑化のことなどなど、様々なことについて基準が設けられ、建築確認申請とは別に、各自治体との協議をしなければならないようになっています。
 このような条例ができた理由は、大きく二つあると思います。まず、居住スペースの一定の広さの確保、それと地域コミュニティーとの関係性の問題であろうかと思います。
 人が生活する空間の広さをあるていど規制して、適度な空間の提供を図ることは建築、不動産業界の責務ですが、営利目的でそれをかなり無視したものが供給されることがあり、これを防ぐことは必要なことでしょう。また、単身者は概して地域のコミュニティーには溶け込まずに独自の生活をし、本人の気づかぬまま地域に迷惑をかける状況などが発生しやすいですし、現実にそのような事例はたくさんあり、紛争の種になっていました。
 先に書きましたように、この条例は各自治体で作られておりますので、このような住宅を計画されておられる方は、専門家に相談されて事業を進められるようにしてください。