中庭のある家のメリット、デメリット

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

中庭のある家のメリットは外内部の親密な空間が出来ること、空間の広がり、壁面が増えることで通風・採光・換気、特に採光が有利となります。
設計では無料のネットアプリケーションで中庭に入る光の一年を通じての光の到達面が正確に判断できます。
デメリットは変形形態にによるコストアップ、構造への対処、外部視線が入らないことによる防犯性に問題があります。

今までに設計した中庭のある住まいをご紹介します。

1.「都市型中庭住宅-コンクリートと木でつくるモダンな和」
新宿高層ビルを望む細長い敷地にコンクリートと木でつくる和モダンの住まいです。
雑然とした街並みに対しRCのシンプルな外観としました。
中庭は一転、自然と木質の落ち着いた雰囲気です。
各部屋は中庭に面し大きな窓で空間の広がりとやわらかな光と風を取り込みます。

中庭は1階では豊かなアプローチの演出
2、3階では外内部の視線的つながりと内部空間の広がり、採光・換気・通風を考えました。

2.「都市住宅-自然を取り込む」
視線を気にせず光と風を感じる中空の中庭、
高窓より望む空、
光井戸やバスコートの坪庭など、
どこにいても自然を感じることが出来る住まいです。

中空の中庭は目隠し塀、木格子なのでプライベートな空間をつくりました。
1階アプローチの植栽が光井戸を通し中庭に突き抜けます。

3.「中庭を囲む2世帯住宅」
広い敷地の中の一画に建てた住まいです。
中庭をはさんでお互いの気配が感じられる2世帯です。
温かく伸びやかな空間を和風の外観の中にまとめました。

中庭は2世帯の程よい距離をつくります。

「都市型中庭住宅-コンクリートと木でつくるモダンな和」の玄関ポーチです。
中庭と一体となった落ち着いた空間です。

「都市型中庭住宅-コンクリートと木でつくるモダンな和」の居間です。
全ての居室が2面採光となります。中庭を通じて他の部屋の気配を感じることが出来ます。

「都市住宅-自然を取り込む」の中空の中庭です。
外周との関係で目隠し塀と木格子で囲んでいます。
床は木製デッキです。程よい通風と採光は良い植物環境となります。

「都市住宅-自然を取り込む」のリビングです。
中庭までの空間の広がりが生まれます。

「中庭を囲む2世帯住宅」の中庭です。
2世帯のプラーベートは両ウイングに配し中央に居間食堂を配しました。
親世帯はつづき間、広めの納戸、広縁、ミニキッチンとゆとりの設計としました。

「中庭を囲む2世帯住宅」の外観です。
塀の内外が敷地です。建物と塀で中庭を形づくっています。
中庭は場所が特定され維持管理し易い面があります。