木造住宅屋根面等の断熱+遮音材

ユーザー 中川龍吾建築設計事務所 中川龍吾 の写真

乾式の吹込工法による断熱材「セルローズファイバー」をご紹介します。
新聞古紙を再利用した材料です。

この材料の利点は、
・隙間のない断熱施工が可能
・遮音性に優れているので、建物内外の騒音や防音対策を図ることができる。
・吸放湿性
・自然素材(100%)
・生産から廃棄まで、非常にエネルギーロスが少ない

といったことにあり、床下、壁、屋根、いずれの部位にも使用できます。

当方では、一般的には屋根下部の断熱材として150mm厚での使用を定番としています。

遮音性能もありあますので、
子供室や防音室などと他の諸室との界壁の中に充填したり、
上下階の遮音をはかる為に2階の床下に充填したりといった使用方法もあります。

また、夏場に1階と比べて暑くなる2階廻りの外壁、西側の外壁にのみ採用したりと、
コストや求められる性能に応じて使用する範囲を使い分けています。

最後に、単にセルロースファイバーのみを使用するものは、反発力がない繊維の為、時間が経つと徐々に圧密沈下を起こすという欠点があります。
しかし、私が定番としているものは、これに麻の繊維を均一配合することでこの沈下という欠点を解決したものです。
セルロースファイバーであれば何でも良いというものではありませんので、使用する場所によっては特に、この点で注意が必要なものです。