左官の仕事 のれん打ち

ユーザー 清水建築工房 清水國雄 の写真

神明町の家では、左官仕事が多い。
”左官の仕事って何だろう”
「鏝を片手に建物の壁を美しく仕上げることが左官職人の仕事」と職業図鑑にあった、だから、鏝を使って”漆喰や珪藻土を塗る”のイメージが一般的だろう。

 左官の壁って水と切り離せない関係にあり、その水分の加減や塩梅で仕上がりが変わってしまう、左官壁を生かすも殺すも水しだいといったら大げさだろうか。

 和室のように真壁で壁を左官壁とするとき、水分が抜けた後の、柱や桁のチリ際の割れが気になるところだ、で、昔から手間を掛けてチリ隙を防ぐためにいろいろと工夫を重ね、最も丁寧な方法として”のれん”や”ひげこ(トンボ)”といった材料を柱などに打ち付けている。

 ここ神明町の現場でも和室は色土で仕上げることもあり、少しでも気持ちの良い仕上がりを求めて”のれん”を打っている。

いつも丁寧な仕事を心がけている職人の心意気に感謝したい。

丁寧な仕事、手間を惜しまない。
 ”*1)時間を掛けて積み上げていく仕事の流れや、微妙な手跡が美を生み出す左官本来の価値”を是非体感してほしいと思う。

 土壁と左官の本来の仕事を体感していただければ思います。
 2月15日~21日(日)  連絡先090-3301-6145
 
*1) 左官と建築 チルチルびと別冊34p26