北道路のメリット

ユーザー 芦田成人 建築設計事務所 蘆田 成人 の写真

南が道路で開けている立地、と聞くと理想的な住まいが建つような気がします。
しかし、南面の間口が狭い土地になると、南面には車を留めて、玄関を設けると、残ったスペースで主要な窓も南に設けることになり兼ねません。そうなると窓の外には車が見え、道路を行き来する人の視線が気になり日中もカーテンを閉めたまま、と言った暮らしが想像できます。

少しでも道路から下がる事が出来れば庭が取れ、塀を設けと言った事が可能ですが、都心の建て込んだ住まいではその余裕もありません。

逆に北に道路がある立地の場合はどうでしょう?
採光を得るために主要な開口は道路に背を向ける形になるので、道路を行き来する人の視線が気にならずに生活できます。又建物を目一杯北に寄せた配置にすれば南側の空間が庭として活用できます。

住宅ではありませんが、写真館などでは撮影のために光量の安定した北向きの窓が喜ばれます。
店舗併用の住宅をお考えの場合は、このような敷地を選択肢におかれても良いのではないでしょうか?

写真は、北に道路がある写真館のリノベーション事例です。
北向きの大きな窓が自然光でのスタジオ撮影に役だっています。