家事動線を見直す(時代に合わせて)

ユーザー 遠藤浩建築設計事務所 遠藤浩 の写真

水廻りをプラン上ひとまとめにし、動線を短くして毎日の家事労働を軽減できるような間取りをよく考えますが、そうすることでプラン上、弊害も出てきます。
洗面所や浴室がキッチンやユーティリティーの脇に来てしまい、じめっとした陽の当らない場所に追いやられてしまうことが多々あります。
居間や食堂を陽の当る明るい場所に配置することも合わせて考えると、それも一つの方法でした。
しかし、
洗面所は、昨今のインフルエンザの大流行や花粉症患者の増加傾向にある中で、手洗い、うがい、洗顔等、感染予防のため習慣として頻繁にしなければならないことを考えると、日常生活で、気軽に使える快適な場所がやはり理想になって来ています。
そのような生活スタイルの変化に対応して、洗面所や浴室は、もはや、キッチンやユーティリティーと切り離して、じめっとした暗がりではなく、日頃くつろいでいるリビングの一部やかたわらで陽の当る快適な場所に配置して、積極的に利用できるようにするのが、快適な家づくりになるのではないかと考えます。
このような家事動線の見直しも現代社会に対応したプランを創る上で大切なことであり、普段良く提案していることでもあります。
健康管理のためにも体脂肪、体重測定、また、歯磨き等も気軽に出来ることも大切です。
高齢化社会ということもあって、髪を染める方も暗がりでやりたくありませんよね。
暗い寒い洗面所は、体に良くありません。
お風呂も南側で、ジャグジーのように昼間陽差しを浴びながら入浴するのも楽しみになるでしょう。
今や、お湯をはるのも洗濯も全自動、もっと自由に家事動線考えても良いと思います。
洗面所は脱衣室の機能も合わせ持つため、お風呂に入るときには、可動間仕切りなどで、閉められるようにすることも忘れてはなりません。