サイディングについてです・・・

ユーザー 遠藤浩建築設計事務所 遠藤浩 の写真

今現在、よく使われている代表的な製品を、3つ上げてみました。
 
まず、窯業系サイディング。
セメント質の原料と繊維を混ぜた製品で、プレーンなものから、タイル模様や抽象的な模様など、様々な表情の製品があります。
模様のバリエーションが多く、ハウスメーカー等では、もっとも多く使われているサイディングではないでしょうか。
今まで、塗装の色褪せが10年くらいで気になり始め、再塗装をしないといけないと言われていましたが、耐久性のあるコーティングで、30年色褪せが気にならない製品も出てきました。
地震に対して懸念される重さは、3つの中で一番重いですが、モルタル塗の外壁に比べれば軽いです。
それから、昔のように、混合する繋ぎの繊維にアスベストを使っていないので、以前より割れやすいというところもあります。
 
次に、金属系サイディング。
アルミ、ステンレスのものもあるようですが、主流は、ガルバリウム鋼板です。
ガルバリウム鋼板は、アルミと亜鉛の合金メッキで、アルミの長期耐久性と亜鉛の自己修復作用(キズがついても自然に膜をつくる)で、亜鉛鉄板の3~6倍の耐久性が期待できます。
色褪せも進みにくく、メーカーで言っている再塗装時期より、はるかに色持ちが良いようです。
メンテナンスフリーという言葉にふさわしい材料としてよく使われます。
軽くて、耐震性に優れます。
シャープなイメージに仕上がります。
 
3つ目は、樹脂系サイディング。
色付きのプラスチックを段々にサイディング状に加工した製品です。
上の2つの製品ほど普及しているものではないかもしれません。
塗装してあるものではなく、色を付けた板そのものなので、色落ちがありません。
3つの中では、一番軽量で地震に対してに有利です。
ただ、プラスチックなので、紫外線によって弾力性が失われ、固くなり割れやすくなります。
 
サイディングを選ぶ際には、竣工時の見栄え、イニシャルコスト等だけでなく、色落ちの問題、地震に対する重さの問題、補修の問題など、出来上がってからどう外壁と付き合っていくか、ランニングコストも含め、決定する必要があると思います。