「快適さ」の感じ方は千差万別なので。

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

ここ1カ月の間に、今まで家創りに関わらせていただいた

お客様のところへ、伺う機会がありました。

この時期だからこそなのですが、

夏の暑さに対して、いかに快適さを感じてらっしゃるのかを

ヒアリングしました。

断熱材の種類もいろいろ。

窓の性能もいろいろ。

エアコン等の冷暖房もいろいろ。

印象的だったので、二つのケースをご紹介します。

全館空調を採用された方。

この時期、とても快適に過ごされているようです。

毎日、どこ時間帯でも、どの場所でも、

同じような温度、湿度が保たれています。

月々のランニングコストは、1万円くらいだそうです。

こちらは、樹脂サッシを採用したり、断熱・気密は

相当良くしてあるのも効いているようです。

一方。

地熱換気システムを導入された方。

とても快適に過ごされている様子。

ただ。

夏の間ずっと、地熱だけでは涼しくならず、

エアコンをずっと使っているそうです。

この時期、月のランニングコストが1万から1万5000円になるそうです。

こちらも、セルロースファイバーを採用したり、

二重サッシにしたりして、かなりいい断熱性能。

両者とも「快適」には過ごしていただいているのですが、

大きく違うことがあります。

後者は、地熱を採用しているんですよね。

なのに、結果、エアコンをフル稼働させています。

実は、二つの家にお邪魔して感じたことは、

快適を感じる温度設定が違うことです。

後者の方は、ずいぶんと温度を低く設定しないと

暑さを解消できない方。

おそらく、局所エアコンか、全館空調を採用するのが

最適だったのではないかと感じました。

お客様が、どうしても地熱を採用したいということだったのと、

実際に体感していただいて決めていただいているのですが、

もう少し柔軟に考えていただけるとよかったと思います。

どの「快適さ」を求めるのか。

人によって、大きく異なります。

いろいろと体感していただいたり、

今のご自宅での生活スタイルをじっくりと伺って、

最適なシステムをご提案していきます。

そういった意味でも、

ご自宅へ伺って、打合せをさせていただくことは、

とても大事にしています。

その方に最適な「快適さ」があります。

これがオススメ!という創り手側が主導しているシステムでは、

なかなかフィットしないと思います。

いろんなシステムを柔軟に採用していける、

建築家との家創りがよいと思いますよ。