木炭塗料
シックハウス対策のための規則が建築基準法で定められたのが平成15年(2003年)、私が建築(住宅)に炭を取り入れ始めたのがそれから遡ること5年、平成10年(1998年)頃からだったと思います。世間で健康住宅と言う言葉が本格的に出回り始めた頃です。備長炭による敷炭、埋炭から始まり、木炭塗料に行き着きました。現在では木材の防蟻・防腐処理剤として普通に使用しており、室内環境においては天然木材、漆喰、珪藻土で補っています。予算に応じてビニルクロスを使用することも有りますが、現在では法規制も浸透し、まだまだ確認は必要ですが、有害物質を含むことはまず有りません。
写真は平成18年(2006年)王子町の家
木炭塗料塗りは、木材を焼いて(昔は外壁や軒天、板塀に焼杉がよく使われていました)表面を炭化させる代わりに、擬似的にそのような状況を作るようなものです。
効能としては、防蟻防腐、調湿、有害物質の吸着・分解、その他セラミック効果に有る、マイナスイオン、磁場の安定などが上げられます。
一般に木材の防蟻防虫防腐処理する場所・範囲に塗る木炭塗料は、床下・又は仕上げ前のヶ所なので.多少汚しても差し支えなく、素人でも簡単に取り扱い作業できます。材料・道具は私の方で手配し、お施主さんに声を掛け、都合に応じて一緒に塗るようにしています。
そうすることで、一緒に家造りをしている一体感、コミュニケーションも計れ、外注コストも抑えることが出来、大変では有りますが、それなりに楽しいひとときを過ごすことができます。黙々と塗ることに没頭してストレス解消になるというお施主様もいます。
また、防蟻処理材として必要部分を塗った後、余った材料は現場で保管するようにしていますが、一通り使用方法と効果は伝えているので、日を改めた時間の合間に、納得するまで念入りに再塗装したり、他の部分も独創的に塗るお施主様もいます。
写真は日出団地の家、鴛野の家、賀来の家・・・家族で木炭塗料塗り