法面の有効利用

ユーザー 芦田成人 建築設計事務所 蘆田 成人 の写真

法面を有効に活用するのは簡単そうに見えますが意外に難しいのです。
写真のお住まいの場合は他のお住まいがされているように道路際に擁壁を造作して土を入れれば、平坦な部分が増えます。しかし、擁壁を造作するにしても結構な費用が必要となります。
写真のお住まいは家に掛ける費用を多くしたかったので、敷地に掛けるコストは抑えました。
又法面の角度がきついと地面が崩落するおそれもありますので、あまり法面に近づけて建物を建てないことです。写真の敷地では法面の角度も30度以下でしたので、基礎の根入れ深さに注意して法面に寄せました。
又2階は一部を部屋に一部をバルコニーにして跳ね出すことで、空の上に居るようなお住まいになっています。

法面そのものを有効に活用するには、法面の高低差にもよりますが、1.5m前後までの高低差であるなら高さの差を利用して床を半階ずつずらすスキップフロアーで計画しても有効な法面の活用法になると思います。
そのようにすると掘削土量を減らすことを減らすことが出来ます。即ちコスト削減効果もある訳です。

若しくはレベル的に道路に面しているなら掘り込み式のガレージで且つスキップフロアーの計画としても面白いですね。

法面は安全性にも配慮して活用する必要があります。

2階リビング

法面敷地に建つ住まいの2階を跳ね出させることでリビングは宙に浮いたような、空を飛んでいるような雰囲気を味わうことが出来ます。