大規模修繕

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大規模修繕
大きな建造物の基本性能を維持するために定期的(10~30年毎)に実施される修繕。多額の費用が必要。分譲マンションの場合、日頃から積み立てている修繕費を充てるが、足りない場合は特別徴収などで対応する。コンクリート中性化や鉄筋の腐食状況を調べたり鉄部塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事などを行う。平成18年に改正された省エネ法では延べ床面積2000m2以上の非住宅建造物は大規模修繕時の省エネ措置の届け出が義務づけられた。 まずは一般的な「大規模修繕工事の定義」についてです。「大規模修繕工事」とは、マンションの経年劣化等に合わせて実施する計画的な修繕工事の総称。建築基準法でいう「大規模な修繕」とは意味合いが違います。マンションで行う一般的な大規模修繕工事の場合は、建築基準法で規定された「確認申請」は必要ありません。主な工事内容は屋上防水工事、外壁の補修工事(タイルや吹き付け面)、鉄部の再塗装工事、給排水管の更正や更新(取替え)工事等があります。
12年~15年周期で実施する場合が多く、多額の費用がかかるので、長期的な修繕計画や資金計画を立てておく必要があります。
大規模修繕工事を行う目的は、「建物の美観を取り戻すため」だけではありません。
例えば外壁を覆っている塗装が劣化してきたら、コンクリートの中性化が進行し躯体の傷みが早くなります。コンクリートのひび割れも定期的に補修しておかないと、そこから雨水が入って中の鉄筋が錆びたりしてやはり躯体が長持ちしなくなります。
「建て替え」という言葉を聞いたことがある方もいると思いますが、放っておくと、普通に住むことすら難しくなり得るのです。もしこの先何十年も住み続けたい、また、永住したいとお考えであれば、軽く考えるのはよろしくありません。そのような理由も含め、大規模修繕工事の意義を簡単に言うとすれば、「建物や設備に起因する事故を防止し、建物や設備が本来もつ機能をきちんと発揮させ、マンションを長持ちさせて、環境の変化や法律の変化に対応させ、いつまでも快適に生活できるようにすること」