床下収納

ユーザー 芦田成人 建築設計事務所 蘆田 成人 の写真

一般的に床下収納と言えばフラットな床の一部に蓋を設け、蓋を開けるとその下に収納が現れる、と言った物ではないでしょうか?

一般的には台所の隅にあり、食品などが収納されていたり味噌、醤油、お酒など低温を好み発酵するような物が納められていたりします。
これは、床下の温度も関係しているのではないでしょうか?床下の温度は床上に比べるとやや低めで床下からの湿度の影響も受け易いため、先のような食品類の保管に適していると言えます。

但し、最近では高断熱高気密住宅も登場し基礎の立ち上り面で断熱を施すため、床下と床上での温度差は以前ほどでも無い場合があります。
そのような住宅の場合は床下も床上の室内と同じ条件のために、床下を綺麗に保っているならば床下全面を収納庫として利用出来るメリットもあります。

又、和室を小上りにすると、その下には空間が出来ます。
その空間を利用して収納スペースにする場合があります。
写真は小上りの和室の下に引出し式の収納を設けた例です。左2つの引出しは、1畳大の畳の長辺と同じ1間の奥行きがあるために、かなりの物が入ります。但し、完全に引出しを出し切るには、その手前に置いている物が邪魔になるために、障害物を完全に移動させてから引出しを開ける必要があります。

和室の奥行き分を全部引出しにしても良いのですが、それを引き出せるだけのスペースを手前に確保する必要があるために奥行きをどの程度にするかを最初に決めておく必要があります。

和室の奥行きを完全に生かし切るならば、畳を上げて上から物の出し入れが出来るようにしておけば可能となります。