傾斜地の基礎

ユーザー 桑原建築設計室 桑原 廣 の写真

住宅の土地を購入する場合、傾斜地は比較的に廉価で、眺望も良い
メリットがあります。
しかし、傾斜地は、デメリットもあります。住宅を建設するには、
傾斜部分を平にするか、地面を掘削して、地下に基礎を造るかの
方法しかありません。杭を打ち、その上に建てることも可能ですが、
費用がかかります。地下を造る場合には、車庫等にすることができる
ので、床面積の緩和を利用出来ます。
また、建築基準法の階の算定で有利になることがあります。以前は、
住宅地なのに、マンションが傾斜地に多く建てられました。これは、
例えば、4階建てなのに、地下等は除かれ、2階建てに算定される
ので、1種住居専用地域にも建設されました。現在は、規制が、
されています。(横浜市等)
傾斜地を掘削し、建物を造る場合には、できるだけ、傾斜の地盤を
動かさないことが、原則です。排出した土砂と建物の重さが均衡する
ことが安全性が良くなります。また、地盤によっては、土砂崩れし易い
場所もあります。この場合、基礎にゲタや滑りにくい処置を施す必要が
あります。参考写真が、傾斜地崩壊地区の場所に建設されています
ので、基礎に、図面のように、ゲタを付けて、滑り止めにしました。

断面図