コレクティブハウス

ユーザー ❨株❩アトリエ Y&R 栗城裕一 の写真

 スエーデンのストックホルム、ジョン・エリクソンガタンに1935年に建てられた集合住宅がおそらくコレクティブハウスの最初だと思います。これはスエーデンの建築家スヴェン・マルケリウスの設計によるもので、現在も健在です。グーグルのストリートヴューでも見ることができます。
 各住戸には独立して生活できる水回り(台所や浴室など)もありますが(ソーシャルアパートというものにはこれらがないものもありますので、ここが違う点かもしれません)、住人がいろいろと触れ合える共有の食堂、台所、居間のようなスペースが作られていて、小さな共同体を構成できるようになっています。(ソーシャルアパートもこの共有スペースを大事にしているので似ていますが、コレクティブハウスの方が、住戸の独立性を保ちつつコミュニティーを形成するということで、ミニ社会的な色合いが濃いように思います。)
 このスタイルの利点は病気や育児などでお互いに助け合えることや、各種のイベントを企画して生活の楽しみを共に分かち合えて、より豊かな人生を送ることができるだろうということでしょうが、本当に気心が知れるような仲間になれないと成功しない恐れもあります。
 日本でも、いくつか造られていますが、ほとんどが民間のもので、これからこれらの住スタイルがどのようになるかは、不明です。