無垢材の玄関ドア

ユーザー ❨株❩アトリエ Y&R 栗城裕一 の写真

 玄関ドアはできるだけ無垢材のドアをその住宅のためだけにデザインして造るようにしています。毎日、出かける時や帰宅した時に触れるドアですので、愛着の沸くオリジナルなもので拵えたいと思うわけです。防火の点からは、規制を受けないような位置を工夫することで、ほとんどの住宅で使うことができるようになります。その方法についてはここでは書きませんが、工夫次第ということを覚えておいてください。
 実例を二つ載せます。ひとつは、米松のオイルフィニッシュ(当事務所ではこの塗装は定番です)で、青銅製のサムラッチハンドル、足元には蹴板(これも青銅)を付けたもの、両サイドのガラスは施主の奥様がデザインしたステンドグラス。もうひとつは姫小松で造ったものでアンティークガラスをはめ込んであります。もちろん、これもオイルフィニッシュです。こちらはフェロネリのサムラッチハンドルと化粧鋲、さらには同じフェロネリのヒンジプレートを取り付けたものです。
 無垢材は手入れを怠らなければ、長い間使うことができ、とても味わいのあるものです。仕事で疲れて帰宅した我が家でこの無垢材の自分の家だけのドアが迎えてくれるのは、とてもうれしいものです。また、家の顔でもありますので、住人の素敵な住まい方も想像できる、とてもよい佇まいを醸し出してくれます。オイルフィニッシュはとても手入れが簡単で、素人が手軽にできるものですので私どもではよく使います。当事務所オリジナルの塗装マニュアルを作成して施工してもらっています。金額的には所謂サッシメーカーの玄関ドアに比べても高いということはありませんので、ぜひ皆様にもご検討をいただきたいと願っております。