伝統工法
投稿日時:
2017-11-04 13:51
このようにすれば伝統工法であると言う明確な定義は、はっきり言って存在しませんが在来軸組工法に対する用語と言う解釈でお話します。
在来軸組工法ではコンクリート基礎を打ち、その上に土台を載せ、柱を建て建物の骨組みを組み上げて行く段取りで工事が進みます。
それに対して伝統工法では、石場建て工法とも呼ばれるような礎石の上に柱を建て足固めと呼ぶ水平材で柱を繋ぎ建物を組み上げて行きます。又、昔からある継手や仕口と呼ぶ手仕事の加工によって材料を組んで行くことが多いのに対し、在来軸組工法ではプレカット機械によって加工されることが多いのも違いになるのではないでしょうか。
伝統工法に拘っている造り手の場合、壁の造りも竹や木の木舞で下地を編んで土壁をつける仕様も一般化されています。
在来軸組工法の場合、構造計算の方法も確立されていて様々な発展系の工法が誕生しているのに対し、伝統工法の場合、構造計算のルートは少し違った方法を辿ります。
住宅建築においても伝統工法を残そうとする取り組みもあり、少なくなっているとはいえ無くしてはいけない工法であることは言うまでもありません。
写真は、石場建て工法+土壁の住まいの工事途中のものです。
竹木舞の隙間から漏れる照明の光はとても美しいですね。