ダウンライト

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 今回は照明器具の第3回として、ダウンライトを取り上げます。
 この照明器具は、天井に埋め込まれていて点灯していないときにあまり気にならない器具です。天井がすっきりして、比較的よく使われます。ただし施工には天井に穴をあけるという作業が加わりますので、ひと手間多くなり施工費は上がるということがあります。
 使い方の例として、3つご紹介しましょう。一つ目は、取り付ける位置を偏芯させるという例です。集合住宅の廊下の天井のダウンライトを壁際に寄せて取り付けることで、壁面に多く明かりが当たり、陰影がついて魅力的になります。また、人が歩く部分には足元に影ができにくいというメリットもあります。もうひとつは、ダイニングテーブルの上にユニバーサルタイプのダウンライトをまとめて取り付け、テーブルの位置が多少動いてもうまく照明を当てることができるようにしたものです。ユニバーサルタイプというのは、ダウンライトの中の光源を角度を変えていろいろな方向に向けることができるようになっているものです。3番目はニッチの中に仕込んだ小さいダウンライトです。この例のニッチは壁厚分しかない奥行の浅いところに仕込んであるものです。ローボルトの小さいものを使っています。このように、取り付ける位置を工夫することで、魅力的な空間を作り出すことができますので、それぞれの空間でもっとも適切と思う使い方を研究してみてください。