ミニマル=美しさ
投稿日時:
2017-12-26 08:18
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静かに光る壁。
スリット状の窓。
建具に写り込む壁。
腰高に設けた間接照明をしっかりと生かすため、
空間を構成する要素をしっかり検討して決めています。
壁を照らす間接照明は、
器具の取り付け位置によって、
光の広がりが違ってきます。
現場で、しっかりと検証して、
最適な光の広がりを実現しています。
また、濃い目でツヤのある建具に
間接照明が写り込んでいるのは、
想定外ですが、とても美しくなりました。
ミニマルな表現だからこそ、
こういった静かな雰囲気を実現できました。
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強化ガラスで仕切られた階段。
そのガラスと壁や床との取り合いは
とても重要です。
何も考えなければ、アルミやステンレスの枠が
ぐるっと回ってしまいます。
そういった余計なラインを消し去る
ミニマルなデザインを貫いています。
ただし。
枠をなくてしまってるわけではありません。
きれいに見せるためだからといって
機能性を損ねては、本末転倒です。
同等以上の機能性は持たせつつ、
ミニマルにしていくことは、難しくもあり、
美しく見せる醍醐味でもあります。
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ノとモノの取り合いだけではありません。
ドアのハンドルや引手から、
窓の高さやドアの高さまで、
いろんな要素にも、そういった考え方を貫けます。
和室は着座することから、
その視線からの風景を意識して、
植栽を計画したり、窓のバランスを決定しています。
ミニマルな表現は、シンプルとは違います。
単純にするのではなく、美しくするために
様々な工夫をして、そぎ落としていくことです。
なので、ミニマルなデザインには、美しさが宿るんだと思います。
ミニマルなデザイン。オススメです。