建築家のコンペ

ユーザー 桑原建築設計室 桑原 廣 の写真

最近では、新国立競技場のコンペが話題になりました。女性の建築家
ザハハディド氏が選ばれました。しかし、コンペ案を実施する過程で
費用が、当初計画されたものをはるかに、オーバーすることが分かり、
コンペをやり直した経緯があります。また、2回目のコンペも
よく分からない審査基準で、不透明なまま決まりました。選ばれた
建築家が、問題なのではなく、審査基準が曖昧で、まるで、
美人コンテストのように、印象による審査に偏っているように
見えました。1回目の審査も、審査委員長の発言に導かれるように、
決まったと、一部の審査委員からの情報があります。私の私見ですが、
ザハハディド氏の案は、一目で凄いと思いましたが、すぐこれは、
かなりの費用が掛かると思いました。当選するまで審査時間が
足りないのはわかりますが、費用や、技術審査が不透明で、
おざなりにされているように思います。私も、過去に幾つかのコンペに
参加しましたが、いつも審査基準が曖昧で、審査委員の顔ぶれを
見れば、誰が当選するか予想出来るようになりました。海外のように、
新人も当選すること多いですが、日本では、審査委員との関係が
ないと、難しい状況があります。公共建築は、コンペで設計が決まれば、
フェアーですが、近年は、時間と費用が掛かるという理由で、最初から
資格を厳しくして、大手ばかりしか参加出来ない状況です。コンペで
良い案を選ぶには、良い審査委員を選ばなくてはなりません。
審査委員で、コンペの方向が変わるので、審査委員をコンペで選択
出来るようになれば、不透明な状況から、一歩前進するのではないかと
思っています。