建築家のオープンハウス

ユーザー 木の家プロデュース 明月社 山岸飛鳥 の写真

これまで設計させてもらったほとんどの家で、お施主さんの協力をいただいてオープンハウスは実施してきました。
が、いかんせん広報手段が限られているので、ほとんどが知人や設計中のお客さんばかりというのが実情です。

それでも、現在設計進行中のお客さんに実物を見てもらう効果は大きく、お客さんにとっては何よりの安心材料です。モデルハウスなど持てない個人の建築家にとって、オープンハウスは大切な機会になっています。(これをお読みになった方も、もし設計者に依頼されたらぜひともご協力をお願いします。)

とにかくたくさんの方に来ていただくには、本当は近所にチラシをまくのが一番です。以前工務店に勤めていたときは、そういうやり方もやっていました。
しかし、わさわさと興味本位で見学者は来るのですが、その興味はご近所の噂話的なもので、本気で家のことを考えてきてくれる方はほとんどおられませんでした。また、お施主さんによっては近所の方や不特定多数の方に家の中を見られるのは、プライバシーの意味でも防犯の意味でも嫌なものです。

ですから、自分の事務所で仕事をするようになってからは、日時とだいたいの場所だけ公開して、詳細はどこのどちら様か分かってからお教えするようにしています。
また、何時から何時の間ずっと開けておいて三々五々来ていただくのでは、来られた方全員に家の特徴などを説明することができません。私の場合は1日に3回くらい開始時間をきめて、ちゃんと説明をするようにしています。

そんなわけで、来ていただく人数はいつも少ないのですが、それでも当日はあたふたと時間が過ぎ去ってしまいます。
オープンハウスで「あ、この建築はフィーリングが合うかも」と思われたら、とりあえず後日のアポイントを取って、ゆっくりできる時にお話しを聞いた方がいいかもしれません。建築家は得てして営業はできませんから、それからもし断ってもしつこく電話されるとかはないと思いますので。

私の設計する家のオープンハウスは、たぶん次回は夏くらいになると思います。
もしお知らせを見かけたら、ぜひともお出かけ下さい。

これまで最大の方に来ていただいたのは、この古民家再生のオープンハウスでした。
奈良県の東の端で不便なところだったんですが。
やはり、古民家への憧れはみなさんお持ちなんですね。