労働をかけて、お金をかけない修繕-塗装を考える(2)

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

塗装3、4、5日目は内部と玄関・窓木部の塗替え。

内部塗装部は、壁と一部天井PB(石膏ボード)上のEP(水性エマルジョン)塗。

水性なので匂いも少なく、手についた塗装もすぐに落ちます。

埃を落と即塗りのため手間は養生くらいで簡単です。

同色に塗るため、脚立で届かないところは塗りなしとしました。

手の届かないところは28年経っても余り汚れていませので、違和感はさほどありません。

壁の穴開き箇所が3箇所、何かや、頭をぶつけて穴が開いたようです。

これは事前に塞ぎ済みです。不陸が目立つのは素人作業。

内部塗装のかかる時間は養生半分、塗装半分と親方が言います。

設備カバーなど塗装にかからないように養生をやりやすいようにするのが私の役目。

親方は淡々と養生をし塗装をします。

私の3,4日目は設備廻りのシーリングを塗装前に済ませ、木部塗装。洗浄、ケレン(サンダーがけ)、養生、塗装と進みます。

木部は改修前も今回も木材保護塗装。浸透性のため以前の塗膜を完全に取る必要はなく、雨だれ等で黒くなった部分などの処理です。

気になっていた木製出窓廻りのシーリングも一気に行います。

5日目に内部塗装参加。キッチンとトイレが私の作業。

せかせかと塗るせいか塗りムラが出てしまいます。2回目でなんとかします。

たっぷり、ゆっくりが塗りの秘訣。

4時前にしっかり終了。養生を始末し塗装完了。

内外部の美装は塗装になる場合が多くなります。

作業しやすい材料や環境をつくる当初の建物設計はとても大切です。

経年で味が出ている住まいは美装を含めメンテナンスを適度に行っているものです。

お金をかけない塗装ですが、親方への支払いは足場、養生、塗装材料込、塗料別で日当でやってもらいました。

最後に、塗料を空けた塗料缶、養生材の始末で、市の清掃場と一悶着ありました。

事業ゴミではないので処分の持ち込みが良いようなことを言っておきながら、持ち込み前の電話では引取れないとの話。建物が長持ちすればゴミ処分量が少なくなります。DIYは社会負荷の少ない趣味と実益を兼ねたものです。住んでいる区では空の塗料缶はゴミ出し可能です。なんとも納得がいきません。

壁の穴あき

穴開きを塞ぐ

パテ処理塗装

木部ケレン

木部塗装