ハイサイドライトのメリットとデメリット

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

壁につく高窓をハイサイドライトと呼びます。

窓と同じく採光・通風を確保するものですがより機能性をもたせて使います。

例えば、

隣家の窓とのお見合いを防ぐため、
庇に近く遮光を取りながら光を取入れ空間の広がりをつくるため、
天井に近く排気を行うため、
手元の壁が利用できるため等です。

問題もあります。
高い位置になるため清掃が不便です。
結露を生じる北側では清掃をおこたるとガラス取付部にカビが生え、
陽が燦々と入る南側では知らず知らずガラス取付の樹脂に縮が出て隙間穴が出てしまうこともあります。
窓の下枠は埃が付きやすく、そこに引き寄せたれた虫の死骸も見かけます。
また、開閉確認も面倒です。

メイットもデメリットもあるということで、実例をご覧ください。

前掲載写真の内部です。
窓からは緑、
ハイサイドライトからは空が見えます。
法令に基づく内倒し排煙窓のため、
遮光ブラインドはその開閉を妨げないように取付けています。

天井と軒裏を同一面として視界の邪魔をなくしました。
庇が夏の日差しを遮ります。

吹抜け部の上部に配置したFIX窓。
外内部の清掃を相談した上で取付けました。
2階窓までは5m程度のハシゴがあれば手清掃出来ます。
高窓掃除ワーパーもあります。

浴室の湿気排気窓です。
湿気を排出しながら、窓に冷気を降ろします。
多少のガラス曇止となります。

ピアノ置場上の高窓。
書斎コーナーに午後の光を取込み、隣家の緑を借景します。

階段室の窓。
窓かハイサイドライトかトップライトか判断が難しいところですが、
階段昇降時に頭が当たらないように取付けました。