不動産の両手取引

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不動産を売買する場合に、レインズという流通機構に登録することがあります。これは売りたい不動産を仲介不動産業者に専任で依頼契約した場合で、当然その1社だけが扱うことになります。このような場合は必ずレインズに登録して、その不動産を買いたい人はレインズに登録している不動産業者に依頼するわけです。そうすると売却したい側の仲介業者と購入したい側の仲介業者がいるわけですが、この場合は売却を仲介する業者は売却したい人からだけ仲介手数料が得られます。また購入を仲介する業者は購入したい人からだけ手数料が得られます。このように一方からだけ手数料を受け取るのが片手といいます。それにひきかえ、売却側の不動産業者が購入側の仲介もすることがあります。これは意図的に売却を調整して、自分の顧客を見つけて売るわけです。その場合は売却する人、購入する人それぞれから手数料を得ることができるわけです。これを両手といいます。つまり購入したい人の仲介業者には、すでに客がついたとか言いつくろって手数料を双方から取ろうとするので、売りたい人にとっては早く購入者がみつかるはずが、遅くなってしまう、あるういは売値を下げなくてはいけなくなるというような売却人にとっては不利益なことがおこりますし、買い手にとってはなにか問題がおこれば、売り手と仲介業者を相手に自分で対決しないといけなくなるというような事態も招きかねません。このように両手取引というのはいろいろな問題を抱えている取引形態であります。