タウンハウス

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 タウンハウス(townhouse)を英和辞書で引いてみますと、田舎に本邸があるが都会にも別邸がある場合にこの都会の別邸をタウンハウスと呼ぶと書いてあります。また、テラスハウスとも書いてあります。
 わが国では、おそらく集合住宅のひとつの形という認識が多いのではないでしょうか。集合住宅は建築基準法的には大きく二つに分類されます。ひとつは皆様よくご存じのマンションといわれている共同住宅、あるいは公団や自治体の作っている大きな集合住宅などです。これらは、共用のエントランスや廊下などがあり、この廊下に面して各住戸の玄関ドアが並んでいるものがほとんどです。このように各住戸の住人みんなで使う部分があるものがいわゆる共同住宅です。
 もう一つは長屋と呼ばれている集合住宅です。これがタウンハウスと言われていると思います。これは、道路からのアプローチのための、屋根のない屋外通路に面して各住戸の玄関ドアがあり、内部的な共用部分がないものになります。多くは各住戸の境の壁は共通の壁になっていて、横並びに作られているものがほとんどです。1階の住戸用と2階の住戸用との玄関ドアが並んでいるというものもありますが、いずれの場合もマンションのような共用のエントランスや廊下などはありません。これをおしゃれにテラスハウスなどという場合もありますね。この長屋については共同住宅よりは建築的にはいろいろな規制が緩やかなのですが、各自治体で長屋についての条件が決められていますので、行政ともよく相談されて計画していただきたいと存じます。