隠蔽配管

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 隠蔽配管(いんぺいはいかん)というのは設備や電気の配管を露出させずに隠してしまう方法なのですが、設備配管(給排水など)や電気工事でのケーブルなどはほとんどが建物の内外で見えないように隠されていることが多いので、主に空調工事において使われる言葉かもしれません。
 空調機は、住宅などでは冷媒管やドレイン管が露出しているものが多くみられます。特に住宅メーカーなどでは、エアコンを量販店でお客様に買っていただいて、そこのお店で取り付けてもらうというようなことが多いと思います。このような場合にはコンセントと配管を通す穴を壁にあけておくだけで住宅メーカーの仕事を終わらせていますので、配管は室内はともかくとして外部に関しては露出することになります。これもスリムダクトというカバーをつけていただければまだ見栄えは良くなりますが、テーピングだけの場合にはとても見苦しいものになります。これを防ぐには、エアコンの配管を壁の中に入れてしまう方法と配管用のスペースを作っておくという方法があります。木造の2×4では89mmの構造躯体の中に隠蔽することができます。2階の室内機についても地上の室外機に隠蔽配管で行うことができます。これは、配管のところだけは充填断熱ができませんので断熱的には不利になりますが、美しさという点ではよい方法です。東京などのような地域ではこの方法でよいのではないでしょうか。在来軸組工法やRC造などでは、配管用のパイプシャフトといわれるスペースを設けてこれが各階をつなぐようにすれば外部の室外機との配管は露出せずに綺麗に配管できます。