外壁後退の緩和

ユーザー U設計室 海野剛 の写真

良好な住環境を確保するため、建築基準法では様々な規制があります。
その中の一つに、外壁後退というものがあります。
建築基準法第54条になりますが内容は、
敷地境界線から外壁またはこれに代わる柱の面(つら)までを
1.5m又は1.0m(仮に制限ラインと呼びます)以上離さなければならない、というものです。
これは、壁や柱が制限ラインをはみ出すのはNGですが、屋根はOKです。
制限ラインが1.5mなのか?1.0mなのか?は、都市計画で決められてますので、
役所での確認が必用です。

ゆとりのある敷地なら良いのですが、そうではない場合のほうが多いかもしれません。
そこで外壁後退の緩和を使います。
これは、多少のはみだしは良いよ。というもので、多少とはどの程度かというと、
施行令135条の21により、
①はみ出している部分の壁・柱の中心線の長さの合計が3m以下。
②はみ出している建物の用途が物置きなどで、軒の高さが2.3m以下かつ
  はみだし部分の面積が5㎡以下。
上記①、②いずれかの場合とあります。

建物用途が住宅の場合、①で調整することになりますが、
これが結構使えます。
3mの緩和を使うことで建物の形がスッキリすることが多々あります。

外壁後退は、第1種低層住居専用地域・第2種低層住居専用地域・田園住居地域
で指定されるものです。
また、同地域内であっても後退の指定がないものもありますので役所での確認が必用です。
それから、外壁の扱いとして迷うものにバルコニーの手摺壁があります。
一般的な高さの手摺壁(1.1m程度)も外壁として扱うのか? 手摺子だけの場合も外壁として
扱うのか?など、判断が分かれるでしょう。建築場所の行政判断に従うことになりますので、
計画に手戻りが生じることがないように事前調査で要チェックです。