医院併用住宅により時間を創り出す

ユーザー 株式会社クレアール 井上英勝 の写真

なぜ自宅と医院を併用することを選択されたのでしょうか。開業医による新規医院の開設のご相談を受けた経験から、業務上そしてプライベート上のメリットを考えます。

一般的な観方では、多くの患者様の診察で常に緊張されていることなどから、ゆっくりとした時間を過ごすためにも、通勤時間などの無駄な時間をなくすことが主たる理由ではないかと思います。また家族との時間を大切にすることも大きな理由であると考えます。また医院として患者様へのサービスを考慮し、早急な診察や緊急の対処を行えるメリットがあるそうです。経済的な観方では、土地建物の権利が自己所有であることから、家賃の発生しない医院を所有することで運営面の無駄な固定経費をなくすことにもつながります。
これらのことから自宅と医院を併用する選択を決断されたと聞きました。

建築士的な観方をします。自分が建築士であることで「医院併設」を「事務所併設」に置き換え、
「患者様の来訪」を「建築相談のお客様又は業者様の来訪」と考えます。お客様ファーストの気持ちから、いつでも来訪に対応できる事、長時間の対応も可能になること、自分の好きな時間に作業や企画検討にのめり込むことが出来る、これが併設の理由であると考えます。通勤時間には第三者との狭い空間での関わりや、道路混雑などのストレスなどが多く精神的なストレスを感じます。クリエイティブな建築士であれば、自分だけの時間を冷静にかつ有効に使うことが出来る事務所併用自宅を選択するのかと思います。

医院併用住宅の選択は、開業医のクリエイティブな時間創出を生み出したことと思います。
近年、多くの企業に通勤時間に対する価値観に変化が見られるようになりました。通勤時間を無駄として、いかにその時間を有効に利用するかが「企業の業績」につながるものと考えます。実際に自宅で仕事を行うということも企業が許しています。多忙な毎日の中から少しでも自分だけの時間を創出することが、ストレス社会と共存する手段なのではないでしょうか。