カフェのデザイン

ユーザー ❨株❩アトリエ Y&R 栗城裕一 の写真

 カフェのデザインということで、少々書きましょう。
 最近は大きなチェーン展開のショップが多くて、昔からある小さな街の喫茶店(昔はカフェとは言わずに喫茶店といったものです。ちなみに若い人はサテンと言っていたと思います)というものは少なくなりました。そういうところでは、ほとんどがカウンター席を設けていて、店主(マスター)がじっくりと入れてくれたコーヒーを飲みながら、店主との何気ない会話を楽しみながらしばしのくつろいだひと時を過ごす、ということがとても穏やかでよい景色でした。
 ご紹介するのは、このような喫茶店をイメージして造られた、自然素材のみで構成したカフェです。カウンター席とふたつのテーブル席があり、無垢の幅広のパイン材(飾り鋲打ち)の床、少し顔料を入れた漆喰の壁、杉無垢材の天井、カラマツのカウンター、アルダー材のテーブルなどで空間を構成しています。椅子は水之江忠臣の名作椅子、窓は低く作って落ち着いた空間つくりを目指しました。チェーン展開のショップにない温かい落ち着いた雰囲気が常連客を虜にします。