にじり口から思うこと
投稿日時:
2019-12-30 12:51
茶室のにじり口は利休さんが考えたということ。
にじり口の戸は雨戸を切ってつくられたということ。
現存する千利休作の茶室は妙喜庵待庵のみであるということ。
待庵は山崎の合戦のときに建てられているということ。
ここから連想ゲームのように想像してみた。
にじり口の戸の板は3枚縦に並べての張られている。
よくみるとその3枚、同じ巾ではない。
(下の写真は待庵ではありません。)
きっと利休は秀吉から
「おい、あした茶を点ててくれ」
と頼まれて、いそいでつくったのが待庵。
そんなことをにじり口のかたちから想像してしまいます。
そこらにあった手頃な家をちょっと拝借して、
頭に血が上っている秀吉に対して
ちょっといつもと趣のちがう入り口を考えてみた。
雨戸の入ったところが入り口、このままじゃつまらんな。
ちょっと小さくして刀を置かなければ入れなくしてしまおう、危ないからな。
ついでに部屋も小さくしてしまおう。
雨戸を外してできた残りの開口部は窓に。
その名残が今に続き、にじり口の建具の板の張り方はあの通り。
自由な発想の利休さんのあとに続く人たちは、
とっても不自由にしているようにみえるね。
残す型とどっちでもいい型、
それを決めていくのはだれなのかな。