・自然素材の家のメンテナンス
住宅を持つと、必ずメンテナンスをしなければなりません。
ビニールクロスや、合板の表面に薄い木材を貼って樹脂で固めてある複合フローリングなどは、傷がつきにくく、素材の中に汚れが浸透しにくいので、お掃除がしやすいように思われ、選ばれる方が多いように思われます。
一方、自然素材の家は、傷がつきやすく、汚れやすいというイメージがあり、メンテナイスが難しいと思われて、敬遠されがちです。
果たして本当にそうなのでしょうか?
もしも、無垢材の床に傷がついてしまったり、拭いて落ちない汚れがついたりした場合は、ある程度のものであれば、サンドペーパーで擦れば、ついた傷や汚れを消すことができます。
また、物を落としたり、引きずったり、重い家具を置いていたりして、材に凹みができても、凹んだ部分に布を置いて水を含ませ、その上からアイロンをかければ元に戻ります。
このように大方のものは補修することができますし、たとえ、傷や汚れも、それが風合いとなって味にもなるのです。
それに比べ、複合フローリングは傷ついてしまったら、専門の傷修復師に頼んで木目の模様を再生するか、ある程度の色合わせで目立たなくするぐらいです。
劣化して、フローリング表面を覆う樹脂が、ひび割れたり、剥がれたりして、地肌の合板が見えてくることも多いです。
新建材である、ビニールクロスや複合フローリングなどは、出来た時が一番きれいな状態であり、時間とともに劣化する一方で、劣化すると補修が効きにくく、貼り替えが必要になってしまいます。
一方、自然素材、特に無垢板は、出来た時よりも、年月が経つほど深い飴色に変わり、色艶が増し、素材に味が出て美しくなっていきます。
また、お掃除においても、自然素材は静電気を発生さないので、ホコリをあまり寄せ付けませんが、ビニールクロスや複合フローリングなどは、樹脂が静電気を発生させて、ホコリを寄せ付けるので、案外お掃除の回数も多くなります。
実際のところ、自然素材の家は、新建材の家より、美しさを長く保て、メンテナンスにおいても、意外と簡単で、結局、長期的な費用を見ればローコストだと言えるのではないでしょうか。