家のプランを考える上でのファーストステップ
建築相談会で現在進行中のプランの相談を時々受けることがあります。
多くのものはただ単に、居間、食堂、台所、寝室、子供部屋、トイレ、洗面、風呂というある用途を持った部屋をどのように並べるかということで終始しています。
発想が家の中だけで完結していて、家の外と内の関係性には目を向けず、どこの敷地でも同じ家になってしまうようなプランニングです。
当然、部屋の配置を動線計画に従って適切に配置することは重要なプランニングの要素です。
しかし、居心地の良い住まいを作るには、それを考える前にどうしても、考えなければならないことがあるのです。
それは「敷地を読む」ということです。
その地域を構成している街並みとその敷地の関係性、周囲の自然との関係性を紐解くことが住宅のプランを考える上でのとても重要なファーストステップになってきます。
・1、隣家の建物や敷地の状況を調べる
家の大きさ、高さ、窓の位置、庭の位置、門や塀の状態など
・2、道路と敷地の関係性を見る
人や車の流れ、道路の幅や敷地との高さ関係、街路樹、歩道の有無、騒音など
・3、自然エネルギーの取り入れ方
風がどのように流れるか?
太陽の光がどのように差し込み、影がどのようにできるか?
(夏至の冬至の太陽高度をチェックし、直射日光の取り入れ方を考える)
・4、敷地と周辺の関係を見る
眺望が取れるかどうか?
どの方向に抜けがあるか?
視界に入れたくない風景があるかどうか?
地域の歴史的な環境について
以上、大まかな基本的な要素について挙げてみましたが、その土地特融の条件もあります。
それらの事項を総合的に勘案して、家の内部に外部の空間をいかに上手に取り込むことができるかが、その家が快適に心地よく過ごせるかどうかの分かれ道になってくるのです。
まず、敷地をどのように読み取りデザインするかということが良い家づくりには重要になってきます。