記憶する住まい(1)

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

階段に1か所、材質の違う段板がある。
建主の実家の階段板である。
兄弟で良くこの階段で遊んだそうだ。
撤去にあたって持ち運んだものである。
記憶はかけがえのないもので、その価値を大切にしたいと思う。

住まいづくりでは、既存家屋の材料を再利用できないかというご相談がある。
住まいの想いをお聞きし、最大限利用したいと考えている。

材料利用の住まいを2題ご紹介する。

昭和初期に建てられたお住いの改築である。
改修を何度か行い今回は兄妹で敷地を2分割しそれぞれ建替えることとなった。

新しい住まいでは、門塀の大谷石を敷石に使い、門灯を再利用している。

室内では型板ガラスの利用、建具引手などを再利用した。

これも昭和初期のお住まいである。建主の祖父母の住まいだ。
ご両親はこの建物の奥に住まいを建て、建主は祖父母の住まいがお気に入りだ。

床柱と照明器具のセードを再利用した。