耐震性能をほんとの意味で確保する!
とある家づくりの現場ですね。
昨日、定例打合せと合わせて、構造の検査を実施しました。
こちらのブログで、何度もお伝えしてますが。。
この構造の検査って、とても重要なことの一つです。
だって。
壁や天井を張ったら、見えなくなってしまいますから。
この段階で、しっかりとチェックしておかないと、
せっかくの耐震性能担保できませんので。
この写真でいくと。
バッテンがいくつかありますよね。
適正な位置に、入っているのか。
バッテンの裏側には、板が張ってあります。
この板も、構造用合板という、構造に重要な要素です。
さらに。場所を拡大して。
ごく一部なんですが。
基礎から立ち上がってきた鉄の棒と柱が金具で止まってます。
これ。とっても大事ですから。
ホールダウン金物っていいます。
その横。
先ほどバッテン(筋交い)の端部ですが、金物で固定されてますよね。
金物の種類も、留め方もすべてチェックが必要ですので。
これ。
一部じゃだめですから。
全箇所、設計通りなのか確認が必要です。
毎回なんですが。
工事している大工のチェック。
それを管理してる現場監督のチェック。
施主の代理として監理してる工事監理者(私)のチェック。
第三者機関のチェック。
いつもは、大工さんのチェックは抜いて(工事してる方なので)
トリプルチェックになるんですよね。
同じ設計内容なんですが、複数の目でチェックすることで
ミステイクをなくすことができますから。
ちなみに。
私のチェックがなくなるだけでも、その精度は下がります。
特に、設計者でもあることが多い工事監理者が、
施主の代理として、チェックすることに、とても意味がありますよ。
そうそう。
それと、同じくらい大事なことは。。
詳細な構造計算をしているかどうかってこと。
チェックするにしても、もともとの構造図面が
しっかりとした根拠に基づいてなければ。。。
実際、木造2階までは、詳細な構造計算が必要ないので、
簡易計算で済ますところも。。
仮に計算していても、計算上成立してるだけで、
自分なりの基準を持っていないため、
ねじれが発生しやすい建物になってることもあります。
私が設計する家で、職人からよく言われることで。
「ナイトウ先生の家は、基礎がゴツイし、筋交いも多くて大変」
です。
一般的にどうなのかって、想像つきますよね??
でも、私の設計は、オーバースペックだとは思っていません。
ほんとの意味で、地震に強い家にするには、
ある一定の基準が必要だからです。
しっかりした根拠に基づいた設計図。
それをその内容通りにできてるかチェックする体制。
とっても大事にしています。
そうそう。
よく、構造見学会とかいって、実施しますよね。
もちろん、その会社がどんな工事をするのかを見るのは
意味ありますが、どんな「構造」を意図しているのかまでは
読み取ることができないはずです。
なんとなく。なんでしょうね。
今日はちょっと厳し目の内容でした(笑)