小さい家のアイデア

ユーザー 青井俊季建築設計事務所 青井 俊季 の写真

首都近郊の住宅密集地にある30坪の敷地に建つ、延べ床面積20坪の小さい家を、掲載誌のアレンジでご紹介します。
小さい家なのに高額でデザイン性の乏しい建売住宅に対して、若い夫婦にも無理なく購入できる価格で、機能的でお洒落に暮らせる家のプロトタイプづくりに挑戦した家です。
 
小さくても機能的で快適な家をつくるには、沢山のアイデアが必要です。
この家で工夫した主な点をあげてみます。
■廊下を設けず、中心にあるリビングに全ての部屋が接する間取り
■面積は狭くても、天井高を高くすることで、感覚的な広さを確保する
■リビングの延長として一体に使えるデッキスペースを設ける
■デッキスペースの隣家との境界には目隠し壁を設け、プライバシーを確保する
■高くした天井近辺に採光窓を設けて、十分な明るさを確保する
■リビングの一部に仕切壁のいらない、らせん階段を設け、階段下も利用する
■階段上部の踊り場スペースを書斎に、キッチン上部の天井高の低いスペースを物置にして、空間をフルに活用する
■コストを切り詰めるからと言って、安っぽい設備器具や機能性に欠ける材料は使わない
 
その他、片流れの勾配屋根を利用して、北側壁に高窓を設けて、家の中に自然な空気の流れをつくるなど、小さい家でも快適性を高める工夫をしています。