和紙

ユーザー 青井俊季建築設計事務所 青井 俊季 の写真

和紙は古くから楮(こうぞ)、三つ叉(ミツマタ)、雁皮(がんぴ)などの樹皮の内側の柔らかい部分を原料に、手漉きによって作られ、障子紙などの建築材料として使われてきました。
現代では、その多くが機械生産に切り替わりましたが、いまだに全国の各地で、手漉きによって和紙を作っている職人や作家がいます。

私が最近の住宅設計で、和紙を使った事例をご紹介します。

これは高知市内の住宅ですが、床の間の壁と床に和紙を使っています。
京都府綾部市の和紙職人、ハタノワタルさんに和紙製作と施工をお願いしました。

この事例は、昨年、福井県小浜市で竣工した、築約100年の古民家再生に使用した和紙の可動間仕切りです。
この家の近くで、お客様の親戚が作った手漉きの若狭和紙を分けていただいて、戸襖状に貼っています。2種類の厚さの違う和紙が色違いに見えるのを利用しています。

こちらは同じ若狭和紙を、組子障子のバックに掛け障子として使用したものです。枠の中にLED照明を仕込んで、間接照明の効果を出しています。