和の空間をつくるには?

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

ご覧の通り。和室ですね。

こちらは、来客の多いお客様が、お客様をおもてなしするため、

しっかりとした和室が欲しいということで計画しました。

床の間があったり、仏間があったり。

しっかりと長押をまわして、カチッとした緊張感のある感じ。

柱が見える真壁納まりに、珪藻土の壁もいいですね。

派手な感じではなくて、シックな感じを目指して、

全体的に、柔らかい色合いでまとめています。

襖の枠(襖縁)に使った漆の艶のおかげで、

空間が引き締まりますね。

こういった和室をつくる時、いつも気になるのはバランスですね。

どうしても、昔に比べて、建具の高さが高くなります。

もう少し重心を落とせると、バランスがいいのですが、

機能的であることも大事なので、その辺は気にしないようにしてます。

こういった純和風な雰囲気は、最近あまり見かけなくなりましたが、

できた空間を見ると、やはりいいなと思いますね。

ずいぶんと簡素化した和室です。

和室というより、畳コーナーといった感じでしょうか。

こちらは、リビングの脇に隣接する部屋ということもあって、

あまり和になりすぎないようにしています。

床は畳ですが、それ以外に、和の要素はあまりありません。

建具をウォルナットにしたことで、なんとなくですが、

少し民家を思い起こさせます。

柱を見せる真壁ではなく、隠してしまう大壁なので、

より一層、和を感じさせませんね。

床に接した窓(地窓)は、畳に座ったときに、そこから眺めるのに

ちょうどよい高さなので、和室ならではの窓かもしれませんね、

天井を濃い目の色合いにしたのですが、これも和室ならでは。

天井を濃くすると、頭を抑えられたような印象になるため、

天井が低く見えてきます。

床が畳ですと、基本的に、床座なので、そもそも天井は

低く感じることが少ないですので。

こちらは。どうでしょう。

壁や建具が、白で統一されています。

二枚目に比べても建具が違うくらいなのですが、

ずいぶんと印象が変わってませんか?

そもそもなのですが、建具の枠や手掛けの作り方として、

ミニマルなデザインを取り入れています。

ここまでくると、床が畳であっても、

和を感じさせない空間になっています。

ミニマルなデザインが、和の要素すらもそぎ落としてしまった

そんなイメージになりました。

和の空間をつくる。

どこまで、和を感じさせるのかをしっかり考えて、

構成するとよいですよ。

もちろん、パートナーとしっかいr相談しながらですよ。