Mさんの小屋づくり

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

昨年7月にMailで、私どもの「十里木の山小屋」をWEBで見て、土地から探し1000万で小屋づくりが出来ないかというお話が届いた。

以前にも2度ほどこのような相談はあったが、ご回答しているうちに自然消滅している。

今回のご相談では、借りていたクラインガルテン(滞在型菜園)の期限があり退去しなくてはならなくなったこと、中村好文さんの「管と線の無い家」を読んでこんな暮らしができたら等、また、「十里木の山小屋」をモデルとしたいなどのやり取りがあった。

ごく普通の夫婦、子供2人のご家族であることも判った。

実現の可能性について聞かれて、予算巾が欲しいとお答えしている。

8月になりT県の別荘地を見て、2箇所の敷地で相談があった。

敷地状況とインフラを確認し土地代を加えて1200万(税込)、1300万(税込)とお答えした。

しばらく、連絡がないので今回も無くなるかと考えていたのだが、

11月になり突然同じ別荘地の別の箇所で前向きに考えたいとの連絡があり、敷地状況にコメントしているうちに、12月に購入で計画を始めたいとなった。

私どもの山小屋の場合は直接発注で費用を削減したこと、

直接発注のため支払いに面倒のない自己資金だったこと、

DIY塗装、ローコスト機器・器具支給などをしたこと、

たまたまインフラ、地盤、施工性の良い敷地条件であったこと、

良い職人さんたちに出会えたことなど十分に伝わっているだろうかと突然不安になった。

 

今回Mさんのご了承をうけ書いていますが、現時点からどうなっていくかは全く不明です。想定外のことも起こります。それをどう対処していくか不安と楽しみです。

ロシアのダーチャ、ドイツのクラインガルテンのような制度が広がればとMさんから伺いました。

ここ30年で物価は2倍、収入はほぼ同じか減のようです。

衣・食に比べ住の価格上昇はあきらめ、興味離れなど不安を感じます。

このコロナ禍で住まいの在り方、暮らし方も変わっていくのかと思いますが、こんな住まいづくりもお知らせ出来ればと思います。

Mさんは全くの素人なので手間はかかりますが、これも住まいづくりの楽しみです。