車いすと暮らす家をつくるためには?

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日、用事があって、寄らせていただきました。

数か月前に竣工した家です。

フラットな黒いガルバが印象的ですね。

ガレージシャッターも黒にしたので別棟ですが統一感あります。

ちなみに。

中に入ってる車も全て、色はブラックでした(笑)

ご夫婦とめちゃ元気なワンちゃんが暮らしてます。

久しぶりに、ご夫婦とお会いして、いろいろお話させていただきました。

食洗機は深型にすればよかった!そうです。

生活してみると、わかることもあったりします。

貴重なご意見も伺えて、楽しい時間tなりました。

さてさて。

話は変わりますが。。

昨日、これから家づくりを考えている御家族にお会いしてきました。

あまり詳しくは書けないのですが。。

御家族の一人が、車いすを使って暮らすことになりそうなんです。

ただ、車いすを使うだけではないのですが、それはさておき。。

車いすで暮らすことを想定するって、実はなかなか難しいんです。

私は、車いすで生活される方の家づくりに、

何件も関わらせ手いただく機会があったので、その大変さが理解できます。

お話うかがいながら、いろいろ思ったりすることがありました。

例えば。

ご主人から、バリアフリーにしたいんです!

というご要望がありました。

前面道路と敷地に高低差があって、そこにはスロープを設置したい

というお話でした。

他の工務店にも相談されているそうで、そこでお聞きになったのか

わかりませんが、スロープは1/12の勾配にしたいと。。。

気になったポイントは、1/12という勾配です。

国が定める基準で、「屋内」のスロープは1/12以下といわれてます。

そう。屋内の基準なんですよね。

屋外のスロープ勾配は、1/15以下が基準になります。

おそらく、別の工務店が、勘違いして、お伝えしたんでしょうね。

ただ。

それは、ネットで調べれば、わかることなのでいいとして。。

もう一つ大事なポイント。

1/12とか、1/15の勾配のスロープが、どれくらいなのかを

体感上知ってるかどうかです。

以前、車いすのお客様の家づくりで、屋外のスロープ勾配を

1/15でつくったことがありました。

お客様には、役所だったかで、体感はしていただいて、そうしました。

でも。。

実際出来上がってみて、1/15の勾配を車いすで、上ったり

下ったりしていただいたのですが、ずいぶんとご苦労されていました。

そこで。

私も体感させていただいたんです。。

1/15って。結構キツイ勾配なんだって思いました。

あくまで、国が定める最低の基準というだけで、

それが絶対ではないので、病状や車いすの種類なんかを踏まえて

場合によっては、もっと勾配を緩くしないといけないと思います。

昨日のお客様の場合は、おそらく、そのケースで、

間違っても、1/12で作ったら、大変なことになると感じました。

バリアフリーって。一律皆が同じじゃないんです。

その人に最適な作り方があるんです。

せっかくの家づくりですので、自分たちが、使いやすくて、

暮らしやすい空間づくりをしていただけるといいなと思います。