深みのある家で暮らす!

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

とある家のLDKです。

私が関わらせていただいた家の中でも、人気のある写真の一つ。

ウォルナットの床。

レッドシダーの天井。

木製のスケルトン階段。

アイアンの手摺。

アクセントに天然石。

LDKを構成している素材や、その色合いや質感がいい。

それも一つの理由なんでしょうね。

それもそうなんですが。

とても素敵だなと思っているところは、陰影です。

家全体に直接光が差し込んで、明るい。

もちろん、それも家づくりのカタチの一つです。

でも。

こちらの家のように、明るいところと明るくないところが

共存している様子って、空間に深みが出てきます。

そうそう。

日本の建築って、まさしくその通りで、

どちらかというと、かなり暗く感じるくらいの場所があったりします。

ただ。。

日常生活をしていくことを考えると、そこまでの暗さは、

少し考えてしまいます。

芸術的な側面からは、明るさの濃淡があるといいのですが、

生活するには、困るという意味です。

もちろん、価値観は、いろいろあるので、

その暗さに、魅力を感じる方だっていますので、一概には言えませんが。

その微妙なバランスがあるんじゃないかと思っています。

一枚目の家でいえば。

南側の大開口側は、相当な明るさがあります。

そこから、手前にくるほど、明るさは減少していきます。

でも。

その途中に、スケルトンの階段があります。

この階段上に大きな窓を設けているので、

日中、そこから光が差し込んできます。

その光のおかげで、LDKの奥まで、しっかりと光が行き届きます。

といいつつ、ちょうど、階段の踏み板が、強すぎる日差しを

適度に遮ってくれます。

夏場は、太陽高度が高いので、上から光がさしてきます。

その場合は、ちょうど、踏み板に光が当たって、

床面に落ちる光は減りますよね。

冬場は、低い位置から光が差し込むので、

踏み板の隙間から、奥へと光が行き届くようになっています。

面白いですよね。

階段の話はその辺にして(笑)

こんな風に、日常生活を適切に暮らしていけるだけの光は確保しながらも

明るさに濃淡があって、深みのある空間って、魅力的です。

お好きな方がいらしたら、参考にしてみてくださいね。

詳しくは、弊社サイトの事例紹介をご覧ください。