擁壁上の建て替え

ユーザー 岩間誠治一級建築士事務所 岩間誠治 の写真

擁壁の上に立つ建物を建て替える際には、擁壁の安全性等が担保できない場合建て替えの許可が起きないことがあります。安全性とは、行政から許可された擁壁や建築士の現地調査による安全性の確認等になります。
許可のある擁壁であれば何ら問題はないのですが、建て替えとなると30年以上前の擁壁が多く見有られますがそのような場合は、工事の際や設計の資料等もなく土中に埋もれている擁壁を確認することはむづかしくなります。
その様な、不明擁壁の上で建て替えをする場合擁壁の底辺、崖の始まりから30度の角度範囲の安息角内へ建物の支持基盤を構築することで擁壁への建物による負荷をなくします。
建物の構築は上記の安息角への支持をすることで可能となりますが、擁壁はあくまで工作物です。
建物のように空気に触れるだけではなく、土中の水分にも触れている工作物の為水分による劣化が懸念されます。定期的なクラックや膨らみの確認を行い、異常がある際は専門家による診断と非破壊検査等を行ったうえで擁壁作り替えの検討も必要となります。