角地の隅切りの目的

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道路と道路の交差部にある敷地で、隅が斜めにカットされているものがあります。これはいったい何のためでしょうか? 建ぺい率の緩和のため?  違います。
答えは、道路の見通しを良くし交通の安全を確保するためのもの。具体的には各行政の条例等で示されています。東京都の場合を例にとりますと・・・・・・ 
全ての道路交差部の敷地が該当するのではなく、『道路幅員がそれぞれ6M未満の道路が、120°未満で交わる角敷地』とあります。 
つまり、狭く急な角度で交差する道路は見通しが悪いので、敷地を隅切りして(道路の交差部を広げて)見通しを良くする。ということです。
安全確保が目的なので、隅切り部分に建物や塀などの通行を妨げる物を突き出すのはNGです。
(ただし、道路面から4.5Mを超える部分にあるものは、突き出しても通行を妨げないのでOK) 
その他、隅切りにする部分の長さや、隅切りした敷地の表面の処理など、細かな決まりがあるので行政に確認すると良いでしょう。