間知石の擁壁

ユーザー 岩間誠治一級建築士事務所 岩間誠治 の写真

高低差のある土地を購入する際、擁壁の有無と強度の問題は常に付きまといます。
行政の許可済擁壁であれば問題はないですが、土地は何年も受け継がれたものが多く、古い為構造的な記録がないものが殆どです。
中でも石積の間知石擁壁は、石を積み重ね作られた擁壁で繋ぎとなる鉄筋等は無く、セメントでつながられ自重でバランスを取っています。
間知石の擁壁は傾斜を作ることで成り立っているため、高さによって敷地の周囲を広範囲で使ってしまいます。コンクリート製の擁壁は傾斜が不要で安全性も高いですが、規模によっては建物予算に近い金額がかかってしまいます。その為、コンクリート作り直しは現実的には厳しい場合が殆どです。
その様な場合、基礎や改良帯を利用して石積み擁壁へ負担をかけない計画としたり、負担のかからない配置計画としたりします。