マットでブラックのキッチンをどう見せるか?

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

モノトーンを基調としながらも、木目を取り入れたインテリア。

グレイッシュな感じは、とても人気のある色合いです。

そんな中で、いいアクセントになっているのが

マットなブラック(厳密にはチャコールグレー)のキッチン。

少し見えにくいのですが、天板はブラックのセラミック。

レンジフードまで、しっかりとブラックで統一しています。

マットな質感や色を統一したことで、

キッチン本体が、一つの塊のように見えていますね。

このキッチンが、主要メーカーのクリナップ製なのがすごい。

数年前であれば、キッチンハウスとか、オーダーキッチンで

手配することになって、それなりの金額になってましたから。

話を戻しますが(笑)

このキッチン自体は、スタイリッシュで、かっこいいですよね。

でも。

よくご覧いただくと、それだけでもなかったりします。

こちらの家では、背面の収納を、キッチンと同じ

マットブラックの面材ではなく、パインの無垢材にしています。

そうすることで、その収納が背景となって、キッチンの塊の感じを

より強調してくれています。

この対比が、とても効果的ですね。

その視点をもって、こちらの事例をご覧になってみてください。

実は、こちらのキッチン。

よくご覧いただくと、色合いや質感はよく似ています。

マットでブラックな面材とブラックのセラミックトップ。

対面側のオープン棚に木目をアクセントで入れていますが、

レンジフード含めて、ブラックで統一しています。

キッチンの周辺を見てみましょう。

先ほどのキッチンでは、背面をパインにしていましたが、

こちらは、キッチンと同じ面材を使っています。

比較してみていただくとわかりますが、

先ほどより、キッチンの塊の感じはないですよね。

キッチン本体の色と背面の色が重なるため、

キッチン本体が強調されていないからです。

だからといって、いいとか悪いではありません。

こちらのキッチンでは、側面のキッチンパネルまで、

ブラックにして、キッチン全体をブラックな空間にすることを

目指しているんです。

どちらの見せ方が好きなのか。

その違いだけなんです。

少し違った事例ですと、三枚目ですね。

そもそも、マットでなく、ツヤのあるキッチンです。

面材は、ピアノ塗装をした超高級な仕上げで、

天板には、ブラックの水晶を使ったクオーツストーン。

その本体以外のレンジフードや背面と側面の収納は、

ピュアなホワイト、ライトグレーのタイルを組みあわせています。

フローリングも少し、グレイッシュな色合いです。

全体をモノトーンに統一させて、その中で、

ブラックのキッチンがしっかり存在感を出してくれるよう、

全体をまとめています。

マットな質感が、時代の感性になっていますが、

こういったツヤのある質感は、時代に関係なく、

ラグジュアリーな雰囲気を創り出すには、有効ですね。

ブラックやチャコールグレーのキッチン。

かっこいいですよね。

ただ、その単体のかっこよさだけでなく、

周りをしっかりコーディネートすることで、

せっかくのキッチンを魅せれるといいなと思います。

いろいろと参考事例を見ながら、決めてくださいね。