鉄骨階段の納まりについて

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

鉄骨階段は、リビング階段のプランや吹き抜けのあるプランというように、見せる階段として鉄筋コンクリート造、鉄骨造に限らず、木造住宅でも採用されます。

鉄骨自体は重量がありますが、見た目として軽い感じを表現するのに適しているのではないでしょうか?
また、踏み板のみで蹴込み板を無くした階段とすることで、さらに階段そのものが軽いイメージを与え、抜けた空間を生み出すことが出来ます。

このように階段そのものを意匠的に見せる鉄骨階段を設計するうえで大事なことは、階段の設置方法、いわゆる建築用語でいう「納まり」です。

RC造、鉄骨造、木造と構造を問わずたいていの鉄骨階段は、階段の上下をボルトで留めますが、このボルトが露出しないよう納めます。
使用するボルトは重量のある鉄骨階段を固定するため、それなりの大きさと数量があります。
そんなボルトが見えてしまっては、せっかくの軽い感じを演出するための階段が台無しです。
ですので、仕上げ施工をおこなう前に構造材に鉄骨階段を取り付けて、仕上げ材で覆うことにより、ボルトを隠します。

また、鉄骨階段に手摺を設置する場合にも強度と意匠の両面から検討し、出来る限り細くしなやかで目立たないようにしたいものです。