十里木アトリエのロフトハシゴをつくってみて考えたこと

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

ロフトハシゴは間柱という構造材3本からDIYで製作します。

構造材は経済的でモルダー(平滑)加工がされているのですぐに製作作業に入れます。

3本の材料から側になる材料と段になる材料を選びます。

4mの長さのものから必要寸法は側、段共に3m程度なのでどこをつかうかも大切です。

材料の表裏、上下をチョークでマークし、段板の節を見て板取の目安を付けます。

側板は木表を外側とし、段板は木裏を上面とします。

自然のものなので反るのが当たり前です。反って不具合が無いように、その中で配置を決めていきます。

側板の節の無いところに段板が来るようにすることで作業も見栄えも良くなります。

側板は2枚を固定しスライド丸のこで切断します。一緒にすれば誤差は出ません。

段板は丸のこで切断します。
これも誤差を少なくするためです。
段板に番号を振っているのは、見栄えで配置を決めているからです。

ルーターで溝彫りを行い、ほぞ差しなので溝彫り底を整えます。
ほぞとするのは一定段幅確保と堅固にするためです。

組み上げです。

接着剤は使わず、ビス止めです。

仮置きしました。

ハシゴづくりでも材料からつくると考えることはいっぱいです。

住まいづくりは工場製作、現場組立となりつつあります。

木架構もプレカットが主流で構造表しの場合に適材適所とならない場合もあります。手刻みであればひとつひとつの材料を吟味しながら場所や向きや加工をより考えます。

大工さんの知識や技術、経験の継承が心配です。

私どもの山小屋は2棟ともに手刻みで出来ていることは感謝しかありません。