似たような間取りってあるんでしょう?
昨日、とある家づくりの打ち合わせで、
お客様と、間取りについての雑談をさせていただきました。
ちなみに。
画像は、フリー素材で、その家の間取りではないですよ(笑)
さすがに間取りは出せませんから。
(公共の場で公開するだなんて。怖いですよね)
その家の間取りについて、お客様から、
「今の間取り。すごく使いやすそうなんだよね。」
って。率直に、嬉しい一言ですよね。
でも、それに続けて。
「でも、ナイトウさん。いろんな間取りつくってるから、
似たような感じがあるんだよね。」
そんな風に思ったりするんだなと思い、聞き返しました。
「どうして、そう思ったんですか?」
「だって、自分がナイトウさんに伝えた要望って、
そんなすごくないでしょう。」
「例えば?」
「ものが溢れるのが嫌だから、収納たくさんほしいとか」
「妻から、家事動線は大事にしたいとか」
「そんなにスペシャルなこと言ってないような。。」
なるほど。
そうなんだと思いました。
確かに、お客様がおっしゃったご要望って、
いろんなお客様から、よくお聞きする言葉ですね。
でも。
できあがっている間取りって、ほんとに千差万別なんです。
敷地が違うからでしょう?
と思われたかもしれません。
でも。違います。
もちろん、敷地が間取りに影響を与えます。
でも、土地探しのお客様を想像してみていただくといいかもしれません。
土地探しをご一緒する場合、検討される土地に、
御要望を盛り込んだ間取りを御提案します。
ただ。
その土地が購入できなくなって、別の土地になったとします。
その土地に、フィットする外形にはなりますが、
当初ご提案したコンセプトで、同じ動線のある間取りになりますから。
土地が違うから、全く別の動線の間取りになったら、
困りますよね。
どの土地になっても、大事な動線は、しっかりと組み立てた
間取りになったりするんです。
同じ人であれば、似たような間取りになることはあっても、
別の人であれば、似たような間取りになることはありません。
もしかして、似たような感じになってるのであれば、
それは、設計者が考えるのをやめたからかなと思います。
実際、間取りや外観が似たようなデザインをするのは、
そういったことと通じてますよね。
それはさておき。。
なぜ、似たような要望を言ったのに、間取りが違うのか。
ですよね。
それは。
表面的に、言葉として出ている要望が一緒なだけで、
その真意や強弱、深さは、人によって、全く違うんです。
その辺を、しっかりと聞き取れれば、似たような結果、間取りに
なるのは、とても考えにくいと思います。
ちなみに。
真意や強弱、深さ等を、お客様から言葉で伝えるって
すごく難しいと思います。
その辺は、設計者の感性によるのかなと思っています。
お客様の心の声に。しっかりと耳を傾けて、想いを引き出して
カタチにする。
そんなプロセスを、大事にしています。