細長い土地の平屋

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

細長い土地と聞いてまず頭に浮かぶのは、間口が狭く奥行きが長い短冊状の土地、いわゆる「うなぎの寝床」と呼ばれる土地ではないでしょうか。 

このような土地は一般的に大都市で多く見受けられ、道路側を除いてほぼ三方は隣家が接近して建っている環境でしょう。

そのような土地で平屋を建てる場合、設計するうえで大切なことは光をどう取り込むか?つまり採光の手段です。 

細長い土地では、隣家が接近している外壁面にいくら大きな窓を設置しても採光は期待出来ず、採光を必要とされる居室スペースで横から採光を確保することが極めて難しいため、設計段階でそれを解決しておく必要があります。 

解決方法として、三つ挙げられます。 

一つ目は、中庭や坪庭といった外部空間をつくり、ここから光を取り込んだ平屋設計をすることです。 

プランに中庭・坪庭を設けることにより、少なくとも二面以上外部に面した窓を確保出来て、さらにプライバシーを保つことが可能です。 

二つ目は、トップライト(天窓)を設けることです。 

トップライトは、外壁面に設ける同じ大きさの窓よりも効果があります。 

ただし、平屋の場合、隣家からトップライト越しに内部が覗かれるおそれがあるので、設置場所と大きさに注意が必要です。 

最後の三つ目は、吹き抜けなど天井高さに変化を加えてその天井高さの違いを利用して高窓(ハイサイドライト)を設けて採光を確保する方法です。