住まいのメンテナンスで思うこと

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

自宅兼アトリエの住まいは16年目に入りました。

新規分譲地のためご近所は、同じ時期に完成しています。

10年目頃は私のところを除いて半分以上が外壁と屋根の塗り替えを行いました。

窯業系サイデイング外壁、窯業系スレート屋根が主で、そろそろと専門家に言われれば定期点検ガイドラインや検索を探してもやはりということとなりお願いするのだと思います。

このように、定期的な手入れの必要となる時期に専門家に相談をするのも良いと思いますが、設計段階からメンテナンスを考え、状態を見ながら住まい手が判断し、専門家に相談するという方法の方が良いような気がします。

ガイドラインや検索で出て来るメンテ時期は、環境(日照、雨、大気等)や設計に依らないものです。

ガイドラインや維持管理保全計画書(設計者が作成していれば)通りでは、費用が大幅にかかってしまいます。

専門家が手入れを進言しても必要な時に資金不足になりかねません。

長く住まいを楽しむなら、メンテナンスは必要です。

長期メンテの必要のないものの選択、設計によりメンテを低減させることは可能です。

設計段階から維持管理のことを考え、住まいづくりをして下さい。

さて、私のところといえばDIYで出来るだけメンテナンスをと考えて設計しております。

内外部のメンテナンス、設備等のメンテナンスをおこなって時々ブログを書きました。

屋根は塗装ガルバリューム鋼板、外壁はそとん壁でどちらも耐久性が高く目視で状態を見ながら判断が出来るものです。

部材では樋もガルバリュウム鋼板、破風も同様です。

耐久性は全て30年以上が目安で統一しています。

軒裏は塗装ですが、日陰のため塗装の劣化は少なく埃汚れ落としで済みます。

これも30年程度での検討となります。

屋根の目視はバルコニーから4尺脚立をハシゴとすれば登れます。

雪止めはDIYで設置しました。

玄関ドアが木製製作、窓も木製窓(枠はアルミ)でメンテナンスは必要です。

バルコニー窓以外の2階窓は7尺のハシゴを立てて木部塗装補修をしております。

木部は出来るだけ雨がかりの無いように庇、小庇をつけておりますが、陽の良く当たる西側窓の塗装補修がでます。陽と雨がかりの少ない木部の塗装状態は良好です。

外周木部は場所により状態が違いますので状況に合わせた対応が良いのかとも考えます。

今までの状況を見ると、木部は全体としての改修はせず数年ごとの補修でと考えております。

内部床、壁、天井は木質、一部塗装、ドアもキッチン、洗面台、造付家具も製作木製です。食卓、キッチンカウンター、洗面台の水かかりの天板、床は水ジミ等で汚れても木製無垢材なのでケレン・塗装で回復します。

壁、天井、建具のシナ合板オイル塗装は木の色変化だけでメンテナンス不要です。

使用頻度が高いキッチン扉はエナメル塗装ですが、ハードユースのためDIY塗替え前提で考えました。今までに1回塗替えを行いました。

浴室も在来床壁タイル張り、天井はレッドシダーです。

タイルの経年変化はほとんどなく、目地・シーリングはDIYで補修・改修が出来ます。

汚れ部の目地削り補修、シーリング取替を行うと見栄えが改善されます。

レッドシダーは湿潤に強く汚れが目立たない木肌です。

どれもちょこちょことのメンテナンスは必要ですが、取り替えたいとまではならない経年となります。

私どもの考える私どもに合った住まいであり、メンテナンスです。

DIYでメンテナンスを行っていると、作業性、維持管理などをより気に掛けて設計を行えます。

今回は、玄関ドア、バルコニー塗装等の塗替え、自転車置場屋根の取替というちょっとした日数の工事をDIYで行いました。

バルコニーの高圧洗浄、汚れ部のケレン、塗装を行いました。
既製木製ベンチ、トレリスも塗装したので新築時より統一感が出ました。

玄関ドアの洗浄、ケレン、生地塗装を行いました。

色違いのレッドシダーの美しさが内部のようによみがえりました。

自転車置場屋根を取り替えました。

メンテナンス材料費は養生材4,000円、塗料・刷毛11,000円、屋根材8,000円です。

4日かかっています。